良薬は口に苦し 良書は心に甘し

読書ブログです。小説あり、エッセイあり、児童書や絵本、詩・写真・漫画など、ジャンルレスに紹介しています。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

すべて真夜中の恋人たち 川上未映子

すべて真夜中の恋人たち
川上 未映子
講談社
売り上げランキング: 1891

助走をつけて、勢いよく走り始めたかと思えば、
突然泥沼にはまってしまう。

泥沼にはまった後は、進もうとすればするほど、
後退して進路が塞がっていくようにさえ思ってしまう。

はじめ、すっと世界にはまり読めていたものが、
泥沼にはまった後は読んでいるこちらまでページ進めるのが
億劫になり、気分が滅入ってしまう。

光に向かって走り始めたものが、突然暗闇に襲われて
行き場を失う感じに似ているのかもしれない。

主人公の入江冬子は、会社を辞めて、フリーランスの
校閲者になる。
居心地の悪い職場を辞めて、さい先が良い人生を
歩み始めたかのように見えたがそうではなかった。

彼女がもつエネルギーというのが、まさしく真夜中のような
負のエネルギーが充満していて、どこにも出口がないような
全面的な閉塞感に包まれているのだ。

仕事に、人間関係に、恋愛に、そして人生そのものに擦り切れ、
消耗し、疲弊しきった主人公が最終的にある出口にたどり着く。
その出口というものを言葉にすると希望と呼べるのかもしれない。

言葉にしてしまうと、すごく陳腐に聞こえてしまうが、生きると
いうこと、人間が生き続けるということには希望が必要なんだと
思う。

希望があれば、目的とかゴールなんてものは、もしかしたら
いらないのかもしれない。

実は、人間ってそういうものを糧にして生きていないんじゃ
ないかとすら思えてくるから面白い。






ブログランキングに参加しています。応援してくださると更新の励みになります☆

ブログランキング・にほんブログ村へ FC2ブログランキングバナー
スポンサーサイト

スポンサーサイト

*Related Entry

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://goodsuccess.blog117.fc2.com/tb.php/147-5c3951b8
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。