良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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われに五月を 寺山修司

われに五月を (ハルキ文庫)
寺山 修司
角川春樹事務所
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一見すると混沌としているように見えるが、この作品がすべて十代の作品であり、
寺山修司の処女作品集であると知ると、途端に見方が変わってくる。

これは混沌ではなく萌芽なのだ。

新しい芽は、上へ上へと伸びていき、無数の枝葉を広げ、これから成長していく
ものたちなのである。

それは、時を経ることで大輪の花を咲かせる。

そうやって、詩歌や作品を読んでいくと、とてつもない宝物たちに接している
ような気持ちになってくるから不思議だ。

俳句、短歌、自由詩、戯曲、さまざまなジャンルの作品が、
ここには収められている。

ピュアであるがゆえに脆く、ストイックであるがゆえに眩しく、
そんな稀有な才能の持ち主の原点を垣間見たような気にさせられる。

若き日の寺山修司を想像しながら読んでしまうのだ。

花粉航海に掲載されている俳句が重複していたことが残念ではあるが、
それも組み合わせの妙で、さほど気にはならなかった。

寺山は収められた作品を、僕の内に棲む僕の青年の所産であり、
同時に僕の内で死んだ一人の青年の葬いの花束とも言っている。

死と再生。
端的に表現すると、この言葉になるのだろう。

作品は、自分自身であり大切な一部であるが、作品を産み落とした途端、
それは自身の手から離れる。

そして、離れた瞬間から、所有物ではなくなる。
つまり、自分ではなくなるということだ。

そうやって、創作をし続け、全力で駆け抜けた寺山修司という芸術家は
偉大だなと思わざるを得ない。






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