良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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きらきらひかる 江國香織

きらきらひかる
きらきらひかる
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江國 香織
新潮社
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記憶はすり替えられてしまう。
そこには、透き通っていて美しい世界だけが描かれているかと思っていた。

久しぶりに読んでみて、当時の印象とは全然違うことに気づいてしまった。
昔の記憶というのは、これほどあてにならないものはないですね。
時間の経過とともに、まったく別のものへとすり替わっているのだから・・・。

ゲイの睦月とアル中の笑子が結婚をしたことが契機となり、周囲の人たちが
動き始める。
それは、まるではじめから計画されていたものであるかのように、
じわじわと真綿で首を絞めるように二人を苦しめ始める。

透明で美しいものというのは、なにものにも混じらず、どこまでも
孤高な存在なのかもしれない。
孤高であるというのは、周囲と混じることなく、関わることなく、
溶け込むことがないことが前提の状態なのではないだろうか。

本当は、純粋で染まりやすく、影響されやすいものたちであるから、
孤高であることの選択をせざるを得ないだけなような気がしてならない。

睦月と笑子と紺のことを銀のライオンと称しているところがあって、
それがまさに孤高の代名詞として使われているように思えてしまう。
そして、銀のライオンという表現があまりにも的を射ていていることが、
ひどく寂しい気持ちにさせられるのだ。

純粋すぎる想いも、痛いほどの熱い愛情も、行き場を見失ってしまうと、
途端に暴走してしまうものなのかもしれない。
純粋すぎる愛の物語、何度も読みたくなる物語です。






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