良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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塩の街 有川浩

塩の街 (角川文庫)
塩の街 (角川文庫)
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有川 浩
角川書店(角川グループパブリッシング)
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車もまったく走らず、人もまばらな東京の街。

そこに、重いリュックを背負った青年が歩いているところから、
物語が始まる。

いきなり、自分の知らない東京の街が出てきて、
背筋がゾワゾワしてしまう。

ここはどこなんだろう?

まるで異世界に連れてこられたかのような気持ち悪い感覚に
させられるのは、見知った街だからだ。

そして、その塩に晒された街で次々に起こる現象に戸惑うのだ。

気がつくと、気持ちまで攫われ、その世界から抜け出られなく
なってしまう。
閉塞され、追い詰められた世界では息をするのも苦しい。

突如として訪れた災難は、世界を崩壊させる恐ろしい凶器であった。
東京湾に巨大な白い隕石が落下し、人々が次々に塩の柱となってしまうのだ。
のちに、塩害と名付けられた災害は各地で多発し、関東圏の人口は三分の一
まで減少する異常事態となったが…。

謎の隕石が落ちてから今までの生活というのは失われる。
それどころか、突然、生と死が隣り合わせになり、いつ自分が死ぬか、
いつ自分の大切な人が塩となり死んでしまうのかも予測できない事態となる。

それは、ある意味凶器だ。
見えない凶器が目の前にあり、いつ振り下ろされるのかもわからず、
ただ怯えて暮らす。
しかも、それに対抗する術は誰も知らないとなると、日々の生活も
暗澹とするのは想像に難くない。

そんな中、主人公の真奈と秋庭は真摯に現実に向き合っていく。
嫌なことも、恐ろしいことも、何とか折り合いをつけていこうとする。

特に真奈を見ていると、いじらしくて目が離せなくなってしまう。
人がどんどん塩と化していく中で、生きるとは何か、愛とは何か、
そんな根源の意味について考えさせられるのです。

きっと、人間はどんな状況でも生きようとし、どんな過酷な状況であっても、
愛することを止めないのだろうな。
それが、希望であり、救いでもあるのだと思う。

ゾッとする世界であるけれでど、二人の絆、二人の愛から救われるものがあって、
そこから光明が射す。

ドラマチックな仕上げだが、人生って得てしてそういうものなのかもしれない。
結局は、個々の問題に終始するんだと思う。






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