良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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愛の工面 辻仁成

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辻 仁成
幻冬舎
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ちょっと衝撃的な作品だった。

うまく言葉にならなくて、これは私小説なのかフィクションなのかも
一瞬わからなくなる感じなのだ。

離婚前の辻仁成の作品だからなのか、本の中には南果歩の写真
あちこちにあって、それを見ていると、どうしてもこの物語は
辻仁成と南果歩の二人の話なのではないかと思ってしまうのだ。


物語は、写真家の私と彼の物語である。

他にも登場人物は出てくるが、あくまでそれは物語の進行上必要なだけで、
必要な人という感じではない。

別れてしまった元彼と彼女の関係性、主人公の感情の変化が、
思い出という記憶とともに描き出されている。


ささくれだって、苦しそうにもがいている主人公は、ただたださみしい。
愛を求めるかのように、彼を求めるかのようにあがき続ける様は見ていて
痛々しいほどだ。

それは、ある時期を境に見事なほどに反転する。

そこからが、まったく別の世界の住人になったかのようにすべてが変わる。

息を吹き返すように、帆船が風の力を得て、勢いよく進み出すかのように
新しい世界へと旅立つのだ。

人は、もがいた時間が多ければ多いほど、苦しみ悩んだ時間が多ければ多いほど、
その反動のエネルギーというのは、素晴らしいものになるのかもしれない。

そこで蓄えたものが、時期が訪れると美しい花を咲きほころばせるのだろうな。






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