良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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花粉航海 寺山修司

花粉航海 (ハルキ文庫)
寺山 修司
角川春樹事務所
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どこまでが現実で、どこまでが妄想なのかわからない。

この句集は大人になってから書かれたものだとばかり思っていたが、
そうではなかった。

あとがきを読むと、十五歳から十八歳までの三年間に書いたものであり、
以後俳句は書いていないと知り驚かされたのだ。
鬼才寺山修司の片鱗はすでに少年の時分からあったということだろうか。

現実に起きたことであれば凄まじいし、虚構の世界のことであれば、
なおのこと恐ろしいと思わざるをえない。

父のこと、母のこと、友のこと、自分のこと。さまざまなものが、
俳句という媒介を通して吐き出されている。

性、生、逝、業、郷、剛…。

十七文字に集約された、少年寺山修司の想いは、哮り立つ野獣のようだ。
人の胸に食い入り、切り刻み、傷痕を残し去っていく。

「十五歳抱かれて花粉吹き散らす」

「自らを浄めたる手に花粉の罰」

タイトルを象徴するかのような詩は、淫靡さや隠匿さを秘めている。
そして、どこか退廃的に思える言葉は、死への想いの強さを表している
気がしてしまう。

まるで、生の隣には、すぐ死があって、そんな死というものに寄り添って
生きていたのではないかとすら思えてしまうのだ。






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