良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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プリズンホテル1 夏 浅田次郎

夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)
浅田 次郎
集英社
売り上げランキング: 20577

そこは、人里離れた場所に、ひっそりと佇む宿である。
奥湯元あじさいホテルは、通称プリズンホテルと呼ばれ、
ご近所さんから恐れられている。

なぜかというと、ここは任侠団体専用のホテルであり、
ヤクザの大親分がオーナーという、カタギの人間には
有り得ない場所だからだ。

ヤクザの親分の名は木戸仲蔵。そこに、たった一人の
身内である小説家の木戸孝之助を招待することから
物語は始まる。

叔父甥の関係は違和感ありありで、いかにも悶着が
起こりそうな気配である。
しかも、主人公の孝之助は一癖も二癖もある厄介なやつなのだ。
異様なほどの偏屈さ、歪んだ愛情が暴力や暴言へとなり連れ合い
の清子や継母の富江へと注がれる。

正直、彼には共感も感情移入もできないが、主人公以外の
登場人物が魅力的な人が多いのだ。
熱血で生真面目な支配人。
なぜだか引き抜かれ連れてこられた天才シェフ。
他にも人情味熱い巨体の副支配人やらと、挙げれば切りがない。

そして、ここには業界関係者だけではなく、ときどき深~い事情を
抱えた一般のお客さんも舞い込んでくるのだ。
フルムーンの熟年夫婦、心中予定の家族が、一体何が繰り広げるのか…。

義理と人情、そして時々愛憎渦巻く、このホテルでは、ゆっくり休む
ことなどできはしない。
プリズンホテルに足を踏み入れたお客は身内も同然。
スタッフの誠心誠意のもてなしが待ち構えている。
ここに来たら、溜まりに溜まった浮き世の垢をたっぷり落とすに限る。
きっと、どんな頑固な垢でも落としてくれるに違いない。






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Comment

ジュリ says... ""
最近、浅田次郎さんの作品を読むようになりました。
プリズンホテルはまだ読んでいません。面白そう。
今度読んでみようかな。
2012.11.10 15:42 | URL | #- [edit]
masa says... "ジュリさんへ"
ジュリさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。(^^)

浅田次郎さんの作品いいですよね。
プリズンホテルシリーズは笑いあり、涙ありで
良いお話ですよ。
お時間ありましたら一度読んでみてください。
2012.11.12 09:15 | URL | #VGHpASgM [edit]

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