良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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繕い裁つ人 1 池辺葵

繕い裁つ人(1) (KCデラックス)
池辺 葵
講談社 (2011-03-11)

ひとつひとつ真心をこめて、布を裁ち、繕う。
祖母から「南洋裁店」を受け継いで洋服を作る
市江(いちえ)。

お客さんひとりひとりの要望を聞きながら
オーダーメイドの洋服を作る。
ご近所に住む常連のお客さんがお店に訪れる。
ただ話をするだけの人もいれば、お土産を置いて
いく人もいる。

あぁ、こういう風景懐かしいなと見ていて思って
しまう。
のどかで、時間の流れが緩やかで、人と人と交流を
するのが当たり前で…昭和の匂いが漂ってくるん
ですよね。

でも、そんな緩やかなだけのお話ではないところが、
この物語の面白いところ。
市江の洋服に惚れこんではいるけど、その洋服を
ブランド化を狙っている藤井の存在がすごく現実感
を感じさせる。

しかも、市江さん、意外に物言いがキツイんですよね。
その正直さというか、ストイックさも、また彼女の
魅力なんだろうなぁ。

どんなに美しくて、どんなに煌びやかな洋服であって
も、不特定多数の誰かに作られた洋服は弱い。
洋服は美しかったとしても、自分を最高に彩る洋服に
なるとは限らないんですよね。

それは、あなたのための洋服ではないから…。
あなたを最高にキレイにしてくれるのは、あなたの
ために作られた洋服だけだということをこの本を
読んで知って欲しいとすら思ってしまいます。

世界でたったひとつのドレス、スーツ、死に装束…。
それはその人だけの最高の装いである。

オーダーメイドの洋服は伴侶のように人生を寄り
添ってくれる。
年を経てもなお繕いながら着続けることができる。

そんな洋服があるだけで、毎日の生活は楽しくなる
に決まっている。
そして、人生の鮮やかな彩りとして記憶に刻まれる
のではないだろうか。






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