良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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ビブリア古書堂の事件手帖3 三上延

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
アスキー・メディアワークス (2013-02-25)
売り上げランキング: 49

やはり、そうだったのか。
最後まで読んで思わず膝を叩いてしまった。

『王さまのみみはロバのみみ』のプロローグから始まり、エピローグも
同じ本のタイトルで終わる。
それは、栞子の妹・文香が書いた日記である。
彼女のこと、姉の栞子のこと、バイトの五浦のこと、そしてこの絵本の
ことが綴られている。

エピローグは唐突に始まり、次からはまったく違う話になってしまう
ので、伏線なんだろうと思っていたが、話が進みエピローグに辿り着く
頃には、ことの顛末が見えてしまった。

実によくできている。
読み手に、何の疑問も抱かせず、するりと仕掛けを組み込む三上氏の技
に関心しっぱなしだ。

3巻でも、もちろん古書にまつわる謎解きが待っている。
でも、今までと違うのは、そこに必ずといっていいほど、栞子の母親
篠川智恵子の影が付きまとうのだ。

第一話、ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』では、古書市場で入札
した本を盗まれたと言いがかりをつけるヒトリ書房の店主が登場する。
井上ヒトリは、明らかに母親のことを知っていて、なおかつ嫌悪すら
している感じなのだ。

また、第三話の宮澤賢治『春と修羅』では、母親の同級生である玉岡
聡子から、突然電話で呼び出しをされる。
しかも、聡子の父親もビブリア古書堂の常連であり、智恵子から『春と
修羅』を購入していたというのだ。

表面だけを追っていくと、ひとつずつ古書の謎、依頼を解決している
ように見えるが、実はすべてが伏線であり、まだまだここから恐ろしい
事実が明らかになっていくのではないかとすら思えてしまう。

まだ、間接的にしか登場していないが、母・智恵子のやり口は怖い。
人を恐がらせたり、怯えさせたり、怒らせたり…。
人を人とは思わない冷酷非情な女性に思えてならないのだ。
そして、母親の謎を残したまま終わるのかと思いきや…。
エピローグである事実が発覚し、背筋が寒くなりましたね。

そんな怖いお話も含みながらも、第二話でラブラブ坂口夫婦が登場して
和まさせてもらいました。
おしゃべりな妻・しのぶと寡黙で真面目な夫・昌志は、一見凸凹夫婦に
見えるのですが、本当に甘々な相思相愛ぶりでいいんですよね。

さて、4巻はどうなるのかな。ついに母親が登場したりするのかな。
次巻も読むのが楽しみです。






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Comment

藍色 says... ""
相変わらず伏線回収が上手ですね。
爽快でコミカルな部分もあるので、読後に得られる満足感と安心感は格別です。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
2014.10.17 15:18 | URL | #- [edit]
masa says... "藍色さんへ"
本当ですね。
この伏線がどこで回収されるのか、何かキーワードだったのかを
あとで知るのが楽しみだったりします。

こちらからもトラバさせていただいたのでよろしくお願いします。
2014.10.18 08:50 | URL | #VGHpASgM [edit]

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「ビブリア古書堂の事件手帖3栞子さんと消えない絆」三上延
鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?絆はとても近いところにもあるのかもしれない―...
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