良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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フィンガーボウルの話のつづき 吉田篤弘

フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)

はじめ連なるひとつの物語なのだと思いながら読んでいたのだが、
途中で肩透かしを食らったかのように、まったく別の物語が始まってしまう。


予想もつかない物語が次から次へと始まっては終わるのに、その吸引力に抗うことができず読み進めてしまうのだ。

ふわふわしている雲のように、掴みどころがないのが、この物語の魅力なのかもしれない。

なぜだか、いくつかの物語の中に共通の言葉が出てくる。
博物館、ビートルズ、詩人、向こう側、フィンガーボウルなどといった言葉がキーワードのように登場するのだが、最後の章に入るまで、そのことについての説明がまったくされない。

だから、読めば読むほど空想だけが膨れ上がる。
これは、こういう意味なのだろうか?
実は、この小説は短篇集なのではないのか?

そうやって、読者の想像力をかき立てることすら楽しみながら書いているように思えてしまうのだ。

物語は、吉田という小説家が世界の果てにある、小さな食堂を舞台にした物語を書こうとしたことから始まる。
しかし、文章を書き進めることができないため、恩師であるゴンベン先生に何度も相談をしながら構想を練っていくのであるが…。

物語の構成がいいんですよね。
特にはじまりと終わりの構成が絶妙なんです。

この小説は完全にフィクションなのか、それともノンフィクションなのか、読んでいる内にわからなくなってしまいます。
その霧の中をさまようような感じがまた心地よいのです。

ファンタジーの世界に紛れたような、このまま現実世界に帰ることができないような感覚に捕らわれるのです。





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