良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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木挽町月光夜咄 吉田篤弘

木挽町月光夜咄

いかに僕が適当に本を選んで読んでいるかがよくわかる。
吉田篤弘さんの作品が好きで、そろそろ何か小説が読みたいなと思い、この本を手にしたのだ。


吉田篤弘作品をご存知な方には言わずもがななのだが…。
『木挽町月光夜咄(こびきちょうげっこうよばなし)』は、小説ではなくエッセイなのである。

いやぁ…読み始めても、しばらく気づかなくて我ながらお間抜けである。
お間抜けではあるのだが、吉田篤弘さんの文章って小説でも境界が曖昧で、どこからが現実で、どこからがフィクションなのかがわからないところがあるから、途中まで疑いもせず小説だと思っていたのです。

『木挽町月光夜咄』は2011年に出版された初の連載エッセイである。
エッセイと称しているが、実際には実験的要素が過分に含まれているのではないだろうか。

たとえば、「一行アキ」では一行間隔を空けて文章を書いたり、「改行なし」では逆にまったく改行をしないまま話を進めたり…。
曾祖父・音吉のこと、本籍地・木挽町のこと、ダイエット散歩のことなどを徒然なるままに書いている。

いや、徒然ではないのかもしれない。
読めば読むほど、するめのように味わい深くなり、面白みを増していくのだから、徒然のように見せかけているだけなのかもしれない。

だから、吉田篤弘という作家は侮れない。
どこに終着するかわからないものが、最終的にどこに着地するか…。
そこを確認するために読むのもありなのではないかと思います。

関係ないと思っていたものがあとになって繋がったり、忘れた頃にいろんな話が連なっていく様は、上流から流れてくるたくさんの川が、最終的に一本の大きな川になるような、そんな不思議な流れのようなものを感じるのです。

はじめは、読みづらさを伴いますが、そこを超えると、頁を繰る手が速くなり、どんどん先を読みたくなってくんですよね。

連載の最中に東北大震災があったこともあり、そのことについても率直な心境が書かれているので、吉田作品が好きな方は手に取って欲しい一冊です。





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