良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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ぼくから遠く離れて 辻仁成

ぼくから遠く離れて

最近の辻仁成は、実験的作品が多いような気がする。
以前とは違う路線を模索しているのか、それとも新境地を開拓しているのか…。


すべての作品を読んでいる訳ではないが、今作以外でも『クロエとエンゾー』、『まちがい』も実験的な色合いが強いように思える。

テーマはジェンダーであるが、物語はミステリーのような様相を呈している。

ある日、謎の人物Keyからメールが届く。
学校のこと、将来のこと、恋愛のこと。さまざまなことに疑問をもち、自己が確立できずにいる光一の理解者としと現れる。

二人の関係性は、緩やかに一進一退を繰り返しながら距離を縮めていく。
まるで、互いが互いを牽制し合うように…。

そして、最終的にKeyが提案したのは、光一に強制女装をさせるということだった。

メールのやりとり、光一の心の移り変わりは見ていて面白いが、激しく同意したり、感情移入することなく終わってしまった。
それは、主人公のジェンダーが捉えにくいことであったり、物語が衝撃を与えるほどの感動も感傷も引き寄せないからではないだろうか。

読者としては、もっと激しい何かが欲しいと思ってしまう。
それは、刺激かもしれないし、感動かもしれない。

もしかすると、そういったものではなくとも、辻仁成の思いの丈がこの中に余すことなく詰まっていたら満足して頁を閉じることができたかもしれない。

もうそういった小説は書くことはないのだろうか…。





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