良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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吉祥寺の朝日奈くん 中田永一

吉祥寺の朝日奈くん (祥伝社文庫)

ただ良かったとか、素敵な恋の話だったで終わるような物語はひとつもない。
5つの掌編は、名づけるなら恋愛小説集にはなるのだろうが、そこに描かれているのは、単に色恋の話だけではない。


家族のこと、友情のこと、将来の夢もあれば、逆に悩みやトラウマといった要素も含まれている。
しかも、その中には常に仕掛けがあって、隠されていた事象が最後に明かされる設定になっている。

中田永一の作品って、どうしてこうも一筋縄でいかないんだろうか。
わずか数十ページの短編なのに、心を揺さぶられたり、惑わされたり、驚かされたりしてしまう。

その不意打ちが心地よかったりするものだから、余計にだまされて悔しいって思ってしまいますね。

恋人同士の交換日記のやりとりを、ひたすら見せる「交換日記はじめました!」。
親友の恋の行方を見守る「三角形はこわさないでおく」。
結婚している女性を好きになってしまう「吉祥寺の朝日奈くん」。

どの恋も中途半端な関係のまま物語が終わってしまう。
現実と同じで、あくまで途中経過だけが描かれていて、最終的に二人の男女がどうなったかまでは描かれていないんです。

もやもやは残りつつも、それ以上に謎が解決したことのスッキリ感があるので物語としてはありなのかなって思ってしまいます。

個人的には表題作の『吉祥寺の朝日奈くん』が一番好きかな。
こういうふざけたやりとりをしながらも、手厳しい言葉の応酬をしてしまう関係性って嫌いではないんですよね。

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