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安房直子さんの本だということだけで、内容をまったくチェックしないまま購入してしまいました。
あぁ、こういう世界観好きですね。
児童書であり、ファンタジーであるのですが、単に楽しいだけの世界ではないのです。
むしろ、ひたひた迫る不安や恐怖というものが付きまとうような物語なのです。
ちょっぴりダーク・ファンタジーという感じですかね。
でも、安房さんの文章なので大人だけではなく、子どもでも十分楽しめる内容だと思います。
収録されているのは、表題作の 『ハンカチの上の花畑』を含めた3つのお話です。
『ハンカチの上の花畑』では、酒屋のおばあさんから壺を預かってしまった郵便屋の奇妙な体験を。
『空色の ゆりいす』では、椅子作りの夫婦に生まれた女の子とゆり椅子の行く末を。
『ライラック通りの帽子屋』では、冴えない帽子屋の男が作った不思議な帽子を…。
それぞれが選択をしていく。
郵便屋の男は壺を預かること、女の子は少年に頼みごとをすること、帽子屋は不思議な帽子を作ることを選んでいる。
そして選ぶことで、数奇な運命の輪が回りはじめるのだ。
たとえそれが不安や恐怖を生みだすということがわかっていたとしても、彼らは同じく選択をしたのではないだろうか。
そんな風に思えてならない。
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