良薬は口に苦し 良書は心に甘し

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サウスポイント よしもとばなな

サウスポイント (中公文庫)

恋することが切ないのか、恋自体が切ないのか。
恋人が離れ離れになるから悲しいのか、恋がいつか終わることが悲しいのか…。


この物語を読んでいると、そういったことがすべて判然としなくなる。

というよりも、もしかしたらその曖昧として、優柔な感覚こそが正しいのではないかと思えてしまうから不思議だ。
大人になればなるほど、常識とか、世間体というものを意識してしまう。

けれど、恋に常識というスパイスを入れてしまうことほど、愚かで面白みに欠ける行為はないって思うんだ。

ふたりだけの想いがあって、ふたりだけの世界があるから恋愛をすることの意味があると思うから…。

『ハチ公の最後の恋人』の続編、対になっている作品と聞いて、手にした一冊だった。

ハチ公の最後の恋人も、いい意味でよしもとばななっぽくなくて大好きだった。

時間をおいて、『サウスポイント』を読んだのだが、はじめ何がつながっているのか、どこが続編なのかがわからず戸惑ってしまったんですよね。

でも、それも読み進めていく内に、あぁ、こういうことなんだということがスッと理解できるのです。

テトラと珠彦(たまひこ)は、小学生のときに出会い、互いに惹かれ合っていきます。
いつのまにか話をするようになり、放課後会うようになり、互いの家を行き来するようになり…。

初恋であるということが嘘ではないかと思ってしまうほど、急速に接近して、自然体のままで好きになってしまう。
こういう体験って、きっと誰しも一瞬は経験しているんですよね。

でも、その状態を継続している人は、ほとんどいないんじゃないかな。
それくらい難しいことを、少年少女である恋人は難なくクリアしてしまう。

そんなテトラと珠彦を見ていると、ある種の嫉妬が芽生えてくるのです。
あり得ないという気持ちよりも、過去を振り返りながら、なぜふたりのようにできなかったのかなって…。

そんな胸を痛くすることはあっても、この物語は好きですね。
これはよしもとばななっぽくて、胸を衝き、悲しい気持ちにさせられるけど好きだなって思いますね。

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